Greeting
2016年10月3日、福島発電㈱内に「福島新エネ社会構想」に掲げる送電線網増強を進める事業体として福島送電準備合同会社が設立されて以来、足掛け8年に亘って取り組んでまいりました、再生可能エネルギー発電所と一般送配電事業者とを繋ぐ共用送電線網(総延長86.02km)の整備事業がこの度竣工いたしました。
当事業は、東日本大震災・原子力災害からの産業の復興に向けた新たな産業基盤の構築を目指し国家プロジェクトとして法定化された「福島イノベーション・コースト構想」(2014年6月策定)及び、これを受けて2016年10月に福島県が策定した「福島新エネ社会構想」で掲げられた『阿武隈山地及び福島県沿岸部における再生可能エネルギー導入拡大』という目標に向かって、効率的な送電網の整備に鋭意取り組んでまいりました。
これだけ短期間で竣工できた要因は、地方における発・送電事業にとって画期的ともいえる公共の道路等を活用した地下埋設送電線網整備という手法を採用できたことに加え、関係市町村、発電事業者、建設工事を担当した工事業者の協力と叡智が大きいものであり、関係の皆様に改めて御礼を申し上げます。
現在整備が進められております再生可能エネルギー発電所との接続が全て叶う2027年度には総計約617MWの再エネ電気を送電できる見込みとなっており、福島県が2021年12月に改定した「再エネ推進ビジョン」に掲げる2030年度末を目標とする再エネ発電設備容量4,520MWの実現に大きく貢献できるものと認識しております。
弊社といたしましては、福島県が目指す「再エネ先駆けの地」として全国のモデルとなることができますよう、併せて一日も早い東日本大震災からの復興が叶いますよう、引き続き事業の推進に取り組んでまいる所存です。
2024年8月2日
小野和彦
福島送電株式会社
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