ご挨拶

Greeting

 2011年3月11日、東日本大震災が発生いたしました。

 この未曾有の大災害からの復興にあたり、2016年9月、「福島新エネ社会構想」が策定され、「福島イノベーション・コースト構想」における再生可能エネルギー等のエネルギー分野における取組を加速し、その成果も活用しつつ、福島全県を未来の新エネ社会を先取りするモデル創出拠点とすることを目指すこととされました。

 「福島新エネ社会構想」においては、「再生可能エネルギーの導入拡大~導入拡大に向けた送電線の増強~」が柱の一つとして盛り込まれ、「水素社会実現に向けたモデル構築」、「スマートコミュニティの構築」とともにエネルギー分野からの福島復興の後押を強化することとされました。

 福島送電株式会社は、再生可能エネルギー発電事業の開発(総容量約600MW)と連系して、発電事業者と一般送配電事業者との間をつなぐ共用送電線の整備・運営を担う事業体として、2016年10月3日設立された「福島送電準備合同会社」(その後、2017年3月15日「福島送電合同会社」と商号変更)が前身となっております。

 2019年2月4日に経済産業大臣から送電事業の許可を取得したこと、また、改正電気事業法の規定により2020年4月1日から株式会社化が義務付けられたことから、2019年12月9日をもって「福島送電株式会社」へと組織変更を行いました。

 現在、当社において取り組んでおります「共用送電線網」(計画総延長約80km)整備事業につきましては、先行して運用(通電)開始を目指すとした計画延長53km区間において、送電線敷設等の工事も順調に推移し、今般、電気事業法に基づく「送電事業」を開始いたしました。これにより、先ずは、主に福島県浜通り(沿岸部)に新設となる太陽光発電所と接続(通電)いたします。

 これもひとえに関係各位の御支援、御協力の賜物と心より感謝申し上げます。

 今後は、振替供給を確実に行うための設備の適正な管理、阿武隈山地で計画されている風力発電所との接続(通電)を目指す送電線・変電所等の着実な整備など円滑な事業運営に努め、福島県特に浜通り地域の再生可能エネルギーの導入拡大を目指す「福島新エネ社会構想」の実現に微力ながら貢献して参りたいと考えております。

 引き続き、より一層の御支援を賜りますようお願い申し上げご挨拶といたします。

2020年1月

福島送電株式会社 代表取締役 佐々 恵一